Amber Times ~琥珀色のあるこほる~


~Barと云ふものは、琥珀色に満ちてゐる。

其れは時にウヰスキーのやうなアルコホルの色であり
其れは時にBarを照らすやうなラムプの色であり
其れは時にBarを支えるやうなカウンタァの色である。

Barで過ごす時間が琥珀色に彩られてゐるのは
すなはち時間其のものが、Barという琥珀に囚はれたために他ならない。

Barと云ふものは、琥珀色に満ちてゐる。~

旅情記 十一月十三日

旧 街 に 風 鈴 聞 こ ゆ る 夕 暮

             大海水 謹詠
昨日は夜半過ぎに雨が降つてゐたやうだが、朝にはすつかりと上がつてゐた。
どうやらけふも天気は良いやうだ。まづは出雲退社の前に、宿近くにある荒神谷遺跡へと赴く。銅剣三五八本が見つかつたと云ふ有名な遺跡だ。朝の七時と時間もあり、非常に清々しい。雨上がりで多少ぬかるんではいるものゝ、晴れてよかつた。

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発掘場所の再現がされてをり、歴史的浪漫を覚へるに十分。
その後荒神谷遺跡を離れ、出雲大社に隣接する歴史資料博物館で、実物の銅剣を見る。

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成る程、これは圧巻だ。この銅剣の意義は未だ考古学上の謎と云はれてゐるが、解明される日がいつかくるのだらうか。

そして出雲大社。矢張り神在祭中と云ふこともあり、十時でも人出は物凄い。

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行列に混じつて本殿を参拝。
小生としては、鳥居から本殿に向かふ"松の参道"が気に入つた。

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出雲大社での珍事二つ。

袈裟を着たまま本殿参拝する坊様。
別に宗旨が如何とか神仏が如何とか云ふわけではなく、そこはかとないミスマツチさに思はず二度見したことである。

また、縁結びの神社である出雲大社の大鳥居で喧嘩をする中年夫婦。
いやはや霊験あらたかな出雲大社とは云へ、そう直ぐには効果が顕はれてこないやうで。

うろ/\してゐるうちに昼近くになったので、出雲そばを食べて石見銀山へ向かふことにする。出雲そばはなか/\美味い。モリが無いのが残念ではあつたが。

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一時間半程度で石見銀山に到着。貸し自転車を借りてそれ/\゛の場所を巡る。
坂道が多く、昨日の山登りで疲労した足には若干つらい。自転車なのでそれでも大分マシではあるけれど。

途中、清水谷精錬所跡を見る。
森に沈みかけてゐる廃城と云つた趣が非常に良い。

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二時間程度時間を掛けて、大森地区全体を巡る。帰りは下り坂なので、自転車はラク/\だ。然しこの街は昭和初期のまゝ時間が止まつてしまつたやうに思へるほどノスタルヂヰにあふれてゐる。懐古趣味の小生としては大いに心惹かれる町並みである。昼よりも、夕暮れこそよく似合ふ街並みであらう。

旧 街 に 風 鈴 聞 こ ゆ る 夕 暮

             大海水 謹詠

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誂へたやうに、チリン/\と慎ましやかな風鈴の音色が聴こへる。実に情感溢れる一風景であつた。夏でなくとも風鈴の音色は良いものだ。

夕刻になつたので、銀山を後にして近くの温泉宿に。
けふの宿は鄙びた、と云ふにはいささか鄙びすぎてゐる温泉宿だ。
此れもまた旅情の一つであるからして、然程不満はない。実用一辺倒の味気ないビジネスホテルだけでは、少々ツマラナイではないか!

ただ、かうして日記を書いてゐる途中、何匹かカメムシが這い出て来たのには少々閉口した。這い出るたびに速やかにつまみ出しはしたが、寝てゐる間にまた出て来はしないだらうか。此の節ゴキブリが出ないだけマシではあらうが、いずれにしてもそのやうな闖入者が出ないことを祈りたい。

明日は萩まで向こう四時間の長距離行だ。日記を書きながら引ツ掛けてゐたウヰスキーも、さつさと仕舞つて休むとしやう。

テーマ : 国内旅行記
ジャンル : 旅行

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