Amber Times ~琥珀色のあるこほる~


~Barと云ふものは、琥珀色に満ちてゐる。

其れは時にウヰスキーのやうなアルコホルの色であり
其れは時にBarを照らすやうなラムプの色であり
其れは時にBarを支えるやうなカウンタァの色である。

Barで過ごす時間が琥珀色に彩られてゐるのは
すなはち時間其のものが、Barという琥珀に囚はれたために他ならない。

Barと云ふものは、琥珀色に満ちてゐる。~

酒行記 十月廿五日

秋 雨 傘 穿 つ 帰 路

     大海水 謹詠

けふはサツクスの自主練をかねての酒行である。
それにしても今年もひたすらに週末の天気が悪くて気が滅入る。さつさと雪になつてしまへばいいものを。

一軒目、Bar等伯。

練習の後はまづ此処だ。此処での一杯はジン&ビターズに決まつてゐる。ほぼ生のジンに近いとは云へ、プリマスジンなので口当たりは意外とやわらかくてまろやかだ。

二杯目にCu Dhubをロックで。
値段の割にはそれなりに美味く飲める。
多少カラメルのやうな甘さが気になるところではあるが。

二軒目、Public Bar KOHへ

少し雨脚は弱まつてきただらうか、然しやむ気配はない。かう云ふ日は、帰りの足を心配しながら飲むことになるので如何にもよろしくない。

一杯目、"The Maltman" LEDAIG 7y

けぶるやうな、燻製のやうな。磯臭さと煙くささの区別がつかなかつた頃合では判らなかつたが、此れはよくピートが利いてゐるのがよく判る。

DSC_2896.jpg

二杯目 "The Coopers Choice" TOBERMORY 1994

レダイグを飲んだので、蒸留所つながりで今度はトバモリーを飲むことにする。
シェリー樽熟成の色がよく出てゐる。香りも強く実に満足すべき一本だ。

DSC_2899.jpg

マスターに、古いラムの瓶を見せていただく。

DSC_2897.jpg

四十年ほど前のヱゲレス海軍のラムださうな。今はこのやうな凝つた意匠のボトルを見かけることがなくなつただけに、斯様なボトルの存在はたとえ中身がなくとも実に貴重と云ふべきであらう。

三軒目、Bar Katsu OHTA

流石に金曜日、週末だけあつて混んでゐる。隣客の話声を聞きながら傾ける酒盃というのも、なか/\に乙なものだ。聞き耳を立てるのははしたないが、会話の端々に"チャンドラー"やら"フィリップ・マーロウ"やらの単語が聞こへてくる。口を差し挟みたくなる衝動を抑へつつ、飲みたくなつたカクテルを頼む。

コーディアルのライムジュースで"クラシック・ギムレット"を一杯。

DSC_2903.jpg

フレッシュライムとどちらが美味いかと聞かれれば、矢張り味としてはフレッシュに軍配を挙げざるを得ないが、此れは此れでそれなりに味はい深いものだ。多分に、浪漫と云ふ調味料で以て味付けはされてゐるのだらうが。

四軒目、白楽天へ

けふは如何やらめづらしく調子がいいらしい。
此処暫く体調不良が続いてゐた所為であまり酒の量が進まないことが多かつたが、今の此の感覚ならばおそらく二日酔いはなからう。

一杯目はまづ、Smoky Martini。相変はらず安心できる美味さ。

二杯目、"Duncan Taylor Dimensions" BLADNOCH 21yo

DSC_2906.jpg

かすかに口に残る南国果実が印象的である、実に美味し。

三杯目は例によつてGLEN ALVA。口開けに比べて大分香りが開いてきてゐるやうに感じる。これもなくなる前にまた新しい一本を見つけられればよいが、此ればかりは常日頃からの捜索と運の賜物でしかない。精々良い巡り会わせがあることを期待するしかあるまい。

テーマ : お酒
ジャンル : グルメ

コメント

コメントの投稿

非公開コメント